dadalizerの雑ソウ記

思ったことや感じたことを書き下し自分の中で消化するブログ

でもあそこは嫌いなんですよ

基本的には肯定的だし好きなんだけど、一点だけ「万引き家族」の中で嫌いなところがある。

それは池松壮亮だ。いや、池松壮亮が嫌いなわけではなく、あそこであの役に池松壮亮をキャスティングするということが嫌いなのだ。

「隅から隅まで配慮してますよ。こんな端役にも演技達者の俳優をキャスティングしていますよ」という映画作りにおける姿勢の徹頭徹尾正しい有様が鼻につくのだ。

あそこはこの映画の中でもワンオブザモストなエモーショナルシーンであるわけで、そこで「演技達者な池松壮亮」というのが配置されると打算というか計算の匂いを嗅ぎとってしまうわけですよ。正当さの担保のために当事者性を薄めてしまっているというか。じゃあ全員が全員、本当に貧困である人をキャスティングすればいいのかというとそういうわけではないし。考えれば考えるほど厄介な問題ではある。

しかしこれははっきりいってあっちを立てれば向こうは立たず的な二律背反なわけでして、難しい問題ではあると思う。

 

と、ここ数週間悩んでいたことを軽く排泄してみた。